花粉症対策

今年も花粉症の時期がやってきました。

花粉症の原因となる花粉自体は、季節を問わず、いつでも飛散しているのですが、その中でも最も手強いのが、大量の花粉が風に乗って遠くまで飛ぶ「風媒花」です。「風媒花」は、虫などが花粉を運ぶ「虫媒花」よりも花粉を多く作り、その花粉は飛散距離が長く、広範囲に影響を及ぼします。特に、樹木のスギとヒノキは、春先(2~4月)に飛散のピークを迎え、重篤化する傾向があります。

日本国土の約7割を占める森林面積のうち、スギ林は18%で、国土の12%を占めています。故に、日本では、花粉症患者の実に70%がスギ花粉症なのです。症状を軽くするためにも、今からしっかりと対策を立てましょう。

花粉の曝露を防ぐために最も効果的なのが外出時におけるマスクの着用です。マスクには吸い込む花粉をおよそ3分の1から6分の1に減らし、鼻の症状を軽くする効果があります。

マスクは、花粉症、風邪予防、女性ならすっぴん隠しにも使用できるなど、使い回しがきくので、多めにストックしておいても全く無駄にならないところがマルです。冬から春にかけては、インフルエンザウイルスや黄砂も頻繁に現れます。マスクはPM2.5対応にしておくに越したことはありません。

花粉症の方のうち、多くは「目のかゆみ」に困っており、「目のかゆみ」は花粉症の代表的な症状であると言えます。

しかし、だからといって目を擦るのはNGです。目をゴシゴシと擦ると、角膜が傷つく恐れがあります。特に、アイメイクをしたまま目を擦った場合、化粧品が目に入るだけでなく、炎症や感染症の原因になることもあります。まぶたや白目がむくんでしまい、人相が変わってしまう人もいます。

目を擦ってもかゆみの解決にはなりません。目がかゆい時には、かゆみを取り除く目薬を点眼しましょう。

ところで、花粉症対策における目薬選択では、「既に発生してしまった花粉症の症状を抑える」のか、それとも「花粉症の発生自体を防ぐ」のかで選ぶべき目薬が変わってきます。

目のかゆみや炎症などの症状がひどく、即効性を期待する前者ならば、「抗ヒスタミン薬」です。

そして、後者ならば、「抗アレルギー薬」を選びましょう。

中には、抗ヒスタミン作用と抗アレルギー作用を併せ持ち、尚且つ抗炎症作用を伴った、3つの作用でアレルギー症状を抑える目薬も存在します。

春風によって飛散する花粉、塵や埃、ゴミなどの飛来物から目をガードするには、保護メガネの着用が効果的です。

保護メガネを掛けることによって、ハイキングなどで杉林の中を歩いていても、目のかゆさを大幅に軽減できます。稜線で強風に煽られても、きちんと目を開けて歩けます。サングラスと違ってレンズが透明で、上下左右と視野が広いので、サイクリングやバイクでの外回りにも適しています。

花粉シーズンは鼻詰まりもひどくなりがちです。重い鼻詰まりは、息がしづらいために、苦しさとダルさが絶え間なく襲い、頭もボーっとしてきます。口呼吸から喉が炎症を起こし、インフルエンザや風邪を同時発症しやすくなります。

そんな時は花粉ブロッククリームで鼻の中に保護被膜を作りましょう。花粉が体内に入ってから、体が反応しないように薬で抑えるよりも、そもそもアレルゲンを体内に入れないのが一番です。鼻の中には軟膏を塗った感が少し残りますが、だいぶラクになります。

鼻水や鼻詰まりがひどい時には、「鼻うがい」も改善に効果があります。

花粉症・慢性鼻炎・副鼻腔炎・風邪・インフルエンザなどの原因物質や黄砂・PM2.5・埃などの有害物質と詰まった鼻水を同時に鼻粘膜から洗い流せます。

鼻洗浄で鼻はスッキリ気分爽快です。

花粉症対策の目を室内へと移すと、室内の湿度を一定以上に保つという方法が有効です。

具体的には湿度50%~55%が効果的です。

湿度を上げることで、口や喉、鼻の粘膜を乾燥から保護し、適度に湿らせることができます。体の異物排出機能を高めることができる上、空気中に浮遊する花粉の微粒子が水分で重くなり、床へと落下します。

アレルギー体質の方はどうしても気になるPM2.5・花粉・ハウスダスト・黄砂を念には念を入れて避けたいのであれば、静電気防止成分を配合し、静電気によるPM2.5、花粉、ハウスダスト、黄砂などの付着を防ぐスプレーがあります。

室内空間や車内空間、衣類、カーテン、ソファーから車のシートまで幅広いものに吹きかけられ、何より吹きかけた後の安心感が違います。なお、同時に、消臭は勿論、除菌や「匂い戻り」までガードしてくれます。スプレーすることで、Tシャツなどの「黄ばみ」すらも防げます。

医食同源の発想から花粉症対策に活用できる食品ならば、ヨーグルトが一番人気です。腸内環境を整えることで、花粉症などの予防や軽減に繋がることから、ヨーグルトを積極的に食べる人が増えています。

ヨーグルト自体が花粉症に対する全般的な効果を持つのに加え、最近では、特に花粉症の症状改善において顕著な効果が認められたという研究結果を持つ乳酸菌が数多く出回っています。花粉症やアレルギーを予防・緩和する免疫調整機能に特長がある乳酸菌としては、クレモリス菌、LGG乳酸菌、L-55乳酸菌、L-92乳酸菌、ビフィズス菌BB536、KW乳酸菌などが代表的です。

ヨーグルトを食べるのであれば、普通にスーパーなどでヨーグルトを買うよりも、種菌からの手作りを強くオススメします。種菌から作った手作りヨーグルトは、出来上がりがフレッシュで、舌触りは滑らか、きめ細かく弾力があります。とろとろして美味しいことこの上ない上、添加物も少なく、経済的でもあります。

カスピ海ヨーグルトであれば、常温での発酵が可能なので、ヨーグルトメーカーがなくても作れます。

ところが、ヨーグルトメーカーがあれば、更にほったらかしで良いので、不器用な人でも失敗なく簡単に効率よく美味しいヨーグルトが作れます。

ヨーグルトに似て非なる乳酸飲料では、上述のL-92乳酸菌を含有する商品がアトピー性皮膚炎の症状改善、花粉症の症状緩和などに改善効果を期待できます。

L-92乳酸菌は、カルピス由来の乳酸菌で、免疫に働きかける乳酸菌として、多くの機能性に関する研究結果が学会などで発表されています。